えらいことになりました。 ディシディアファイナルファンタジー、なんと続編が出るようです。 最期天使の設定と凄まじく矛盾するのが確実なのはもう開き直るとして。 他にもいろいろ問題があるので、コスモス陣営の皆さんも大騒ぎです。
なんか続編が出るっぽいんで。
「対策会議を開こうと思う!」
突然、ライトが言い出した。滅茶苦茶唐突に、いきなりに。 スコールは思う。心の中で盛大に思う。 あんなはりきってるライトは初めてみた。 ってかあの『作戦会議』と書かれているホワイトボードはどっから出てきた?
「対策って…何の?」
クエスチョンマークを浮かべるジタン。
「今度出ると思しき、ディシディア続編の対策だ。どうやら我々が意図しない事 がたくさんあるっぽいので、今から何か策を弄するべきと考えた」 「…んなのどうしようもねぇじゃん。そもそもアレは過去ばなs」 「ちなみに!」
反論しかけたジタンを遮って、ライトが−−ちょっと待ったちょっと待ったち ょっと待った、何で剣出してシャイニングウェーブの構えしてんの!? ジタンに向かって!
「真面目に会議しなかったヤツは容赦なくぶっ飛ばす」 「し…しますしますしますシマスカラ!!神様ライト様ッ!!ってか眼がマジすぎて 怖っ!!」
ジタン、必死。尻尾を股に挟んで抱きしめてガクブルとかおま、さりげなく可 愛いぞ。
「ちなみに、これはコスモスの提案だ。コスモスの考え=光の戦士の使命=我々 の使命だ」
ああ、そ う い う こ と。 スコールは納得する。そして思う。 このコスモス信者、手に負えねぇ。 いや、一番手に負えないのはコスモス自身なのだが。
「今度の続編だが。新しく追加になるキャラがいるらしい。十中八九、FFシリー ズの誰かだ。みんなで誰が来るかを予想出来れば、少しでも混乱を防ぐのに役立 つだろう」
なるほど。それはまともな考えだ。 しかし。スコールは嫌な予想にブチ当たり青ざめる。 新しく戦士が来るという事は…。
「もしかして…俺達の誰かがクビになるってこと?」
ぎっくりんこ。 バッツが、見事にみんなの杞憂を言い当ててくれた。
「い、嫌だぞ嫌だぞ俺!!ここまで来てクビになるのはぁっ!!」 「ふ、フリオニール落ち着いて!!キャラ崩壊してるッス!!」 「ぼ、僕大丈夫だよね!?コスモス陣営のショタ担当だもんね!?」 「自分でショタとか言っちゃったよこの子!!」
みんな、大パニック。正直、スコールも内心はすっごくパニックっている。単 に口には出てないだけで。
「みんな、落ち着いて」
騒ぐ面々をセシルが宥める。
「こういう時は制作者目線になって考えればいいんだよ。制作者からすれば、外 していいかなーって思うキャラと、外したら嫌だなーってキャラがいると思うん だ」
だからね、と彼は続けた。
「人気という面じゃ僕と兄さんのダンチだと思うからひとまず置いといて」 「「「「オイッ!」」」」 「大事なのは個性。キャラクター性だと思うんだよね」
このヤロ、みんなの一斉ツッコミを華麗にスルーしやがった。 既に内部でキャラ崩壊が始まっているスコールである。
「僕なりに考えてみたんだ。コスモス陣営内でのみんなの担当」
セシルはライトからマジックを受け取ると、さらさらと何か書き始めた。 で、何が書き上がったかというと。
「こんな感じ〜。ね、あってるでしょ?」
ライト=光な無口担当 フリオニール=童貞担当 オニオン=ショタ担当 セシル=腹黒ブラコン担当 バッツ=明るいお馬鹿担当 ティナ=美少女担当 クラウド=根暗な無口担当 スコール=根暗な無口担当 ジタン=女タラシ担当 ティーダ=明るいお馬鹿担当
「「「ちょっと待て!」」」
ツッコミどころ満載だがまず言わせろ。 腹黒ブラコン担当とか 自 分 で 言 う な 。
「だだだだ誰が童貞担当だぁぁ!!」 「え、じゃあフリオ、経験済みなの?そのナリで?」 「わーわーセシル!!そういう話題はマズいッス!!」 「俺、女タラシじゃないもん…ふぇみにすとなだけだもん…」 「あ、ジタンがいじけた」
隅っこでのの字を書くジタンを、これも親友の役目と慰めるバッツ。 ってかお前も自分の“明るいお馬鹿担当”ってのを気にしろ。
「「……」」
図らずしてスコールはクラウドと顔を見合わせていた。根暗な無口担当て。あ まりに不名誉な称号を貰った者同士、つい共感してしまう。 ……残念ながら否定しきれないのが、痛い。 一つだけ言わせて頂くならば、自分はクラウドほど根暗じゃないし、クラウド は自分ほど無口じゃないと思うスコールである。
「ま。これを見て貰えば分かるように」
トントン、とボードを叩くセシル。
「クビになるとしたら、キャラが被ってるヤツだよね〜。ライトはFFシリーズの 象徴だし、クラウドは癪だけどけどシリーズ的にも人気があるから除外するとし て」
セシルは合掌して憐れむような眼をこちらに向けた。
「クビになるとしたらスコール、バッツ、ティーダの誰かだね〜。うう、悲しい けど君達ノ事ハ忘レナイヨ〜」 「「「だあああっ!!」」」
スコールは、バッツ&ティーダと共にひっくり返る。セシルめ、明らかに棒読 みしやがって!!顔笑ってんの絶対気のせいじゃないだろ!!
「良かった〜。じゃあ私とオニオンは安泰ね☆」 「ティナ…v」 「そこ!!二人だけの世界に入るな!!」
大体な!とバッツが続ける。
「チビ担当っつったらオニオン、お前ジタンと被ってんだろうが!!お前らだって 安全じゃねぇんだぞ!!」
ずびしっ、とオニオンを指差すバッツ。 うわぁ、あいつとうとう親友を見捨てやがった。
「…誰が」 「ん?」
その時。部屋の隅でオドロ線負っていたジタンが呟く。 あれ。なんか凄く嫌な予感…。
「誰が豆粒ドチビだゴラァァ−−!!」 「ぎゃあああっ!!」
バッツ、ジタンの右ストレートでぶっ飛ばされる。
「俺はチビじゃねぇぇ!!」 「や、やめてやめてジタン、マジで俺死んじゃうからあああっ!!」
なんか前にも見た事のある光景なよーな。そしてまたこの中の人ネタ使うんか いな。 ダイダルフレイムにこんがり焼かれて、逃げ回るバッツと修羅の形相で追いか けるジタンを見て。スコールは心の中で静かなツッコミを入れたのだった。
「…言い忘れてたんだが」
そんな彼らをブレる気配なく見送ったライトが、爆弾発言を投下。
「公式で制作者が発表を出していたぞ。コスモス側カオス側共に、切り捨てにな るキャラはいないそうだ」 「…早く言えよそういう事は」
無駄に焦った自分が馬鹿みたいではないか。溜め息をつくスコール。
「とりあえず分かっている情報を言う。まずコスモス側に入るキャラ二名が確定 されている。この二人だ」
ライトがホワイトボードに写真を張る。 セシルの世界−−FF4からやって来るのはカイン。竜騎士の青年だ。しかし何 でFF4は総じて鎧キャラばっかなんだろーか。 また、新たにFF13からも人がやって来る。ライトニング、という女剣士だ。テ ィナが可愛い系なら彼女はカッコイイ系だろう。
「このライトニングと私が喧嘩をして、私が裏切り者呼ばわりされる」 「え!?」 「ティーダが、脱ぐ」 「はいっ!?」 「クジャがコスモス側に来る疑惑」 「マジで!?」 「ティナがカオス側にいる疑惑」 「そんなーっ!!」 「クラウドの世界からティファっていう女性が来るっぽい」 「げ!?」 「バッツに死亡フラグ。カインに殺される…かも?」 「き、聞いてなくて良かったなバッツ…」
ティファ、の名前が出た途端、クラウドが無言で恐怖におののき始めた。どう やら相当尻にしかれていたらしい。
「ろ、ろくな情報ねーのな続編…」 「…言うな、フリオニール」
そもそもティシディア発売時の歌い文句に、“一度きりの祭典”とあった筈だ 。うっかり二回目があるなんて誰が想像しただろう。 まあ、それだけソフトが売れたのは喜ばしい事だけど。
「コスモス側に二人来るなら、少なくともカオス側にあと二人は来るんッスよね ?」
はい、と良い子の挙手をするティーダ。
「俺、二人くらい心当たりがある。シーモアとユウナレスカ」 「どんな奴なんだ?」 「前者諦めの悪い変態、後者美人なお姉様のフリしたゲテモノ」 「……」
うわぁ。 絶対逢いたくねぇ。
「あとは…カオスじゃないんスけど。ユウナとアーロンが来たら嬉しいなと。ユ ウナなんかX−2の主人公だしね、素質は十分!!」
そのユウナって絶対お前の彼女だろ、ノロケんなよ、と皆が思ったのだった。 頬赤らめるな、ちょっと可愛いのがムカつくぞ。 そしてアーロンだが。個人的には来てくれると困るスコールである。だって最 期天使の設定からすると…ねぇ?
「俺のところだと…カオスはアデル、コスモスはリノア…か?サイファーは出そ うだがどっちか分からん」 「リノア困るっしょ。だってリノアの未来の姿ってアルティミs」 「裏公式を出すなオニオン!」
確かに相当有力な説だし、煌の野郎も信じてるし最期天使の設定もアレだが!!
「私のところは…カオス側はちょっと思い当たらないけどコスモス側なら」
発言するティナ。
「やっぱりロック…かな。あとはセリス…だけどセリスはカオス側でいいわ。 恋敵だったし」 「ティナが怖いティナが怖い…」
ティナのブラックスマイルの威力はハンパない。スコールのかしこさが1上が った!! しかし恋敵て。それは最期天使の設定であって公式じゃないからな?
「さぁ、残り文字数は少ない。サクサクいくぞ」
ライトさん、それをメタ発言と言います。
「私のところじゃないけど。FF12のヴァンは?」 「あいつ空気だから駄目だろ」 「さらっと酷いぞフリオ。…俺は…エアリスにヴィンセントにザックスに…カオ ス側ならジェネシスとか…」 「多すぎ。第一ジェネシスは無印キャラじゃないじゃん。そもそも君のところは ティファが来る時点で望み薄だから。同じ理由で僕もカインが来るから期待でき ないなぁ」 「セーラ姫」 「ライト、非戦闘要員は却下だ」 「ザンデ。FF3の準ボスで紫色の変態魔術師」 「オニオン、物凄く顔が嫌そうだな。俺のところは…レオンハルトはカオス側の 可能性が…」
云々かんぬん。 どうにも意見がまとまりそうにない。 このままではオチがつかない、と頭を抱えるスコール。
「…仕方ない。昼食後にまた再開だな」 「まだ続けるの!?」 「当たり前だ、我々はコスモスの期待に応えなくてはならないんだぞ!」
ライトの発言に、一同涙目。 まだ昼飯抜きじゃないだけ、マシだと思うべきなのだろうか。
「待てやコラー!!」 「ひぃぃ助けてレナー!ファリスー!!」
そして未だに追っかけっ子続行中の二人は。みんなにすっかり忘れられていた のだった。
終 わ っ と け。
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オチって何ソレ。
続編出るよヤッター!で勢い任せて書いてみました。十月二十四日現在の情報なんてこんなもんです。
クジャがコスモス側に来るかも情報が一番衝撃的でした。何ソレ美味しすぎる…!!
ライトニング姐さんやティファやカインの代わりに誰かクビになるんじゃと慄いてたのは私です(笑)
誰もクビにならないみたいでほんと良かった…!みんな好きだもん、誰がクビになっても嫌だもん!!
ジタンのアレは某ハガレン主人公のネタです。使い古されてるとは思いますが;;
思えばディシディアでギャグ短編書いてなかったので、今回めちゃくちゃ楽しかったっす。
新しい情報早くこーい!!…カインがコスモス側となると、カオス側の新キャラどうなるんだろ…マジで。。