諦めないことで 変えられる未来もあると知ったから。
【キセキファン】 彼らが魔女に浚われた ・最終夜・15 【力を貸して】
・ ・ ・
298:名無しのミステリー作家 何か…何か綻びはないのか!?
299:名無しのミステリー作家 あとは第三夜についても考察しないといけないよな まあ第三夜は、火黒緑が犯人でも筋は通るんだけど…
300:名無しのミステリー作家 【第一夜〜第三夜まで犯人は全部一緒】なんだぞ 残念ながら第二夜で完璧に、この三人の犯人説は覆されただろ
301:聖先輩 >>300 そうだ 【火と黒は鷹が刺される以前に死んでる】 【火と黒は他殺】 にも関わらず 【緑間も他殺】だ 緑間より先に死んでた二人が緑間を殺せたはずがない 少なくとも緑間を殺した誰かがいなきゃ辻褄があわないぜ?
302:名無しのミステリー作家 そういや緑間って怪しいとこだらけだけど、実際第一夜も第二夜も最終的に他 殺なんだよな…
303:名無しのミステリー作家 もしかして緑間がシロの可能性もあるんじゃ
304:名無しのミステリー作家 ないとは言い切れなくなってきたな…
305:名無しのミステリー作家 なぁ 今ログ見てて思ったんだが 犯人同士で殺し合う展開ってアリなのか? ちょっと他殺人数が大杉な気がすんだけど 一般的ミステリーでも、仲間割れとかの意図しない殺人ならあり得るけどさ
306:名無しのミステリー作家 あ、俺も305と同じこと思ったわ 仲間割れでうっかり犯人仲間を殺したにしちゃ、随分事件が綺麗というか 探偵の眼を欺いて計画的に動きすぎてるというか
307:名無しのミステリー作家 そもそも、班分けって本当に全部犯人の狙い通りだったのか? 無理に会話誘導しようとすれば少なからず赤様が怪しんだ筈だろ それにしちゃ、死体が消えたり出たりするタイミングもやけに図ったようにと いうか上手くいきすぎてるというか
あーうまく言えねー!
308:名無しのミステリー作家 >>307 いや 言いたいことは大体わかる
309:名無しのミステリー作家 あれだろ 犯人にとってもそれなりにイレギュラーがあった可能性高いのに 恐ろしいほどボロが出てないのが不自然なんだろ
310:聖先輩@理解 …なるほどな お前ら恩に着る。すんげー事に気付いたかもしんない俺
311:名無しのミステリー作家 え!?
312:名無しのミステリー作家 え!?
313:名無しのミステリー作家 Σ( ゜д゜ )マヂデ!?
314:名無しのミステリー作家 えええええええええ!?
315:聖先輩@がぁんっ お前ら何故そんなに驚くんっ!? 相変わらず俺の評価酷くね!?
聞いてよおおおっ(;_;)
316:名無しのミステリー作家 顔文字使っても可愛くないのはなんでだろうな
317:名無しのミステリー作家 ヒント→聖先輩@変態だから
318:名無しのミステリー作家 節子それヒントちゃうアンサーや…
319:聖先輩@無念 少しばかりのかわゆさも許されないそんな不憫な俺 そんな自分に酔っちゃうわ〜(*´∀`*)
気付いたかもっていうのは 犯人を特定できるかもしれない証拠のことなのさ
320:名無しのミステリー作家 やばい聖先輩が本格的にドMに目覚め始めた
え?
321:名無しのミステリー作家 変態がさらに変態に目覚めたとかなにそれ
まじ?
322:名無しのミステリー作家 おまいら無理やりテンション上げたいのは分かるがいい加減シリアスに戻って こい
ってまじかよ聖ぃぃぃっ!?
323:聖先輩@ガチ マジだ、大マジだ 今E監督にも伝えてきた これがガチなら事件がやけに計画的なことも説明がつく
それからもう一つお前らに話しておく 犯人同士の仲間割れについてだ 本来これらは有り得ない、なんせこの事件は完全にホワイダニットを蔑ろにし てやがる 魔女に身体を乗っ取られた“偽物”に動機なんかねぇ ただゲームを進め為だけに仲間殺しを強要されている奴らに、仲間割れなんて あると思うか?
324:名無しのミステリー作家 あ…
325:名無しのミステリー作家 言われてみればそうだ…
326:名無しのミステリー作家 仲間割れって基本動機あってナンボだよな
327:聖先輩@シリアス 326正しい 動機なしに仲間割れってちょっとしっくりこないよな? もう一つ仲間殺しに走る可能性として“口封じ”とかがあるんだが 全員魔女に乗っ取られて魔女の意志に統一されてる人間だ 口封じなんて意味なくね?
328:名無しのミステリー作家 つまり、犯人同士の殺し合いは有り得ないってことか?
329:聖先輩 >>328 残念ながらそれもない だからアルルネシアのゲームは怖い
奴は“他殺”って赤字を成立させる為なら なんの理由もなく犯人同士を殺し合わせる女だ 動機も理由も誇りもない だから奴のゲームには愛がない
330:名無しのミステリー作家 俺改めてだけど今更だけど ガチで魔女に殺意湧いたわ
331:名無しのミステリー作家 俺もだ
332:名無しのミステリー作家 キセキの奴らもみんな 一回仲違いしたりいろいろあったみたいだけどさ 事件の様子聴いてりゃわかるよ みんな仲間が死んだ時も本気で悲しんでて すっごくダチを大事にしてるってわかるよ
そんな奴らがこんな目に遭うなんておかしい それもこんな理不尽な理由で
333:名無しのミステリー作家 332お前正しい こんな目に遭っていい奴らじゃないはずだ こんな風に泣かされて傷つけられていい奴なんか一人もいねぇよ!
334:聖先輩 円堂?
335:名無しのミステリー作家 どした
336:名無しのミステリー作家 tk聖!また名前出してんなって! 今更だけど二回目だぞ!
337:聖先輩@王手 みんな朗報だ! E監督がトリックがわかったかもって言ってる! 鷹殺しの檻、破れるかもしれねぇ!
338:名無しのミステリー作家 本当か!?
339:名無しのミステリー作家 ど、どうやって!? 鷹は確か八時四十分に、二階から瀕死で降りてきて そんで玄関ホールで死んじまったんだよな? 二階で刺された、一階で死んだ、遺体は赤様の目の前でしか移動してないなど など、赤でみんな宣言されてるぞ!
340:名無しのミステリー作家 でもって八時四十分直前に、生きてる人間はみんな一階にいた 一階にいた人間に二階にいた鷹は刺せない、しかも鷹はトラップで殺されたん じゃない他殺!みんな赤で確定してる!
341:名無しのミステリー作家 十一人の誰一人犯行可能な人間がいない…完璧な赤に見えるぞ?
342:聖先輩 E監督の推理を聞いた 確かに完璧な檻に見えるけどな、あったんだよ 一階にいるのに二階で鷹を刺す方法が! 盲点だった…アルルネシアの奴、状況を把握しづらくする為に鷹にトドメを刺 さずにわざわざ一階で死なせたんだよ!
説明してる時間はねぇ、お前らスレの保守頼む 俺も結界破りに加勢するから落ちる 成功すれば生放送でE監督の姿が見れるようになる筈だ
343:名無しのミステリー作家 わ、わかった保守は任せろ!
344:名無しのミステリー作家 でもマジなのか? 本当にそんな魔法みたいな方法があんのか?
345:名無しのミステリー作家 >>344 E監督が言うんだ、きっとあるんだよ! つーかあの人も魔術師だぜ?きっと最高にかっけー魔法使ってくれるって!
346:名無しのミステリー作家 >>345 お前の表現がカッコいいわ!惚れてまうわよ!厨二のくせにいいいっ!
347:名無しのミステリー作家 俺らに出来るのは信じることだけだな みんな、赤様や監督達の帰りを信じて待とうぜ
348:名無しのミステリー作家 おうよぉぉぉっ!
349:名無しのミステリー作家 赤様ああああE監督うううっ!まじ頑張れえええっ!
***
意識が霞む。眼が回る。 だが、持って行かれるわけにはいかない。赤司は血を吐き、大地に縫い止め られ、背を、胸を貫く激痛と戦いながら−−必死に思考を巡らせ続けていた。 第二夜高尾殺しの“絶対不可能の檻”。第一夜伊月殺しと第二夜火神&黒子 殺しの“絶対密室の檻”。 それらを破らない限り、この身を貫く赤き矢を消す事はできない。
−−痛みを意識の外から追い出せ。なんとか、考え続けるんだ。
もしこの赤き檻が本当に魔法によるものなら。人間に不可能なトリックなら。 このゲームはそもそも成立していない。ロジックエラーを起こせば命取りにな るのは出題者たる魔女側だ。 つまり。このゲームは破綻していない。この赤をかいくぐって、高尾を殺害 し、密室の中で伊月や火神や黒子を殺す方法が−−必ず、存在するのである。
「…そろそろ声も出せなくなってきたんじゃなくて?」
アルルネシアの手が、赤司の顎を持ち上げる。僅かに上体を逸らされただけ で背中の傷は広がり、赤司はまた血を吐いた。激痛に、呻く声すら掠れ、霞む。 それでもぼやけた視界の中、必死で憎い魔女を睨みつけた。 戦意を失わないこと。それだけが今の自分に出来る唯一の抵抗なのだから。
「…いいわ。ゾクゾクしちゃうわぁその眼!あなたの眼を抉ってキャンディー みたいにしゃぶってあげたいくらい…うふふふふっ!」
女が顔を近付けてくる。清純な乙女のような潔癖さなど持ち合わせてはいな かったが、赤司は必死で顔を背けた。痛みは伴おうがまだ眼を抉られた方がマ シだと思えた。 誰に汚されるより。この女に辱められるのは何より耐え難いことだった。こ いつは憎い憎い敵。汚らわしい、汚泥よりも排泄物よりも吐き気のする悪意の 塊、その具現化たる魔女だ。だから嫌だ。嫌だったのに。 今の赤司はあまりに非力だった。 唇に悪寒。アルルネシアに口付けされ、口腔から溢れ出した血を啜られた瞬 間−−ずっと耐えてきた涙が、両目から溢れ出した。流れ込んでくる絶対の悪 意の渦が、赤司の心をズタズタに切り刻んでゆく。
−−嫌…嫌嫌嫌嫌嫌嫌いやっ!
さわるなぼくにさわるなさわるなさわるなさわるなきたないきたないきたな いきたないきもちわるきもちわるいきもちわるいきもちわるい。 悪意の記憶が赤司の脳を焼き、心臓を握りつぶし、魂を陵辱する。そうだ。 やっぱりそうだ。今回の件だけではない全部全部全部そうだ。 紫原が何もかも奪われたのも。 黄瀬がズタズタに壊されたのも。 黒子が失ったのも青峰が苦しんだのも緑間の運命が狂ったのも全部全部こい つのせいだったのに。 彼らを守らなきゃならない自分がその元凶に汚されるだなんて。そんな馬鹿 なことが。こんな。
「普通にレイプでもされた方がまだマシだったんじゃないの、この子」
涙を流し、虚ろな眼を晒す赤司の耳に、遠い場所からベルンカステルの声が 響く。でもただ、響くだけ。 心を、誇りを陵辱された絶望に視界が闇に染まってゆく。意識が飲み込まれ、 沈んでゆく。
「相変わらずえげつないわね」
生まれて初めてだ。 死にたいだなんて、そう思ったのは。
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課して捜せよ。