未来回路は、 世界をも照らす。
【キセキファン】 彼らが魔女に浚われた ・最終夜・32 【力を貸して】
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107:名無しのミステリー作家 結局ラムダとベルンがアルルネシア連れてっちゃったわけか…
108:黒 フルボッコタイムが来ると思ってwktkしてたのに残念です
109:名無しのミステリー作家 おかえり黒様! ってwwwwww
110:名無しのミステリー作家 黒様が安定の黒様で何よりwww
111:名無しのミステリー作家 真っ黒子様やwwwwww
112:黄 その後突然周りの景色が粉々に砕け散って、気がついたら全員黒子っちの学校 の体育館に頃がされてたッス
ゲーム中で死んじゃった人もみんな無事 誰も怪我がなかったのは良かったんスけど
113:名無しのミステリー作家 おかえりキセリョぉぉっ!
114:名無しのミステリー作家 今ニュース流れたぞ! 良かった…みんな無事で本当に良かった!
115:名無しのミステリー作家 ちゃんと全員いるんだよな? 黒様ミスディレってないよな!?
116:名無しのミステリー作家 >>115 さっき書き込んだんだし大丈夫だろwww
117:名無しのミステリー作家 第一夜のせいでやたらミスディレを心配される黒子様www
118:名無しのミステリー作家 黒子様なら仕方ないwww
119:E監督 ちなみに俺と聖も一緒に体育館に飛ばされた みんな疲れてるのにセクハラを自重しない聖は一回マジで死ねばいいと思うん だ☆
120:名無しのミステリー作家 思 う ん だ ☆(キラッ
121:名無しのミステリー作家 E監督なら全然アリです そして変態ざまぁwww
122:名無しのミステリー作家 首に縄つけられてJK監督に引きずり回されている聖先輩が見える…
123:赤 122はエスパーか?今まさにそんなかんじなんだけど 聖がめっちゃギャーギャー叫んでて煩い さっき抱きついてこようとしたから 「頭が高いぞ」って沈めてやった
124:名無しのミステリー作家 はい赤様のズガタカいただきましたああああっ!
125:名無しのミステリー作家 ありがとうございまああああっ!
126:名無しのミステリー作家 ちくしょおおお聖先輩まじ浦山あああああっ!
127:名無しのミステリー作家 >>124−126 こあい…赤様信者のノリこあい…
かくいう俺も信者の一人だがな! ズガタカされてええええっ!
128:名無しのミステリー作家 赤様信者はみんなドMか
踏んでくだしああああああっ!
129:黄 はい、もう突っ込まない!俺突っ込まないッスからね! 見慣れた光景だなんて思ってないッスからね!
130:天M 語るに落ちてます黄瀬さん…。 とにかく皆さん無事で本当に良かったです E監督、今からそっち迎えに行きましょうか?
131:E監督 いや、いいよ天M 警察と救急車が来て慌ただしくなってきたから、とりあえず落ちるな 俺と赤司で代表で事情聴取受けることになりそうだ
問題は、どうやっていいわけするかなんだよな…赤司なんとかしてくれよー
132:名無しのミステリー作家 E監督www 赤様に丸投げすんなしwww
133:名無しのミステリー作家 責任持て大人www
134:名無しのミステリー作家 しかし本当に、みんな無事に帰ってきて良かった良かった!
135:名無しのミステリー作家 そうだな、間違いない!
136:騎士K …そうだろうか
137:名無しのミステリー作家 これぞハッピーエンド!
138:名無しのミステリー作家 魔女倒せなかったのは残念だったけど無事が一番だもんな!
139:名無しのミステリー作家 めでたしめでたし!
ん?
140:名無しのミステリー作家 騎士K?
141:名無しのミステリー作家 お久しぶりだぜ棋士K! でもどうした?
142:天M みんな無事で本当に良かったじゃないか
143:騎士K >>天M 無事なのは良かったと思う でも糠喜びには早いんじゃないか
144:名無しのミステリー作家 ど…どゆこと?
145:名無しのミステリー作家 なんだよ 確かにアルルネシアは倒しきれなかったけど、赤様達の話が正しいなら当分オ イタしてこないだろ
146:名無しのミステリー作家 ドSラムダちゃんに攫われちゃったもんなーwwwwww
147:騎士K …杞憂ならいいんですが。 黄瀬さんにお訊きします、緑間さんと月さんとか日さん…どうしてらっしゃい ますか
148:名無しのミステリー作家
149:名無しのミステリー作家
150:名無しのミステリー作家
151:名無しのミステリー作家
152:名無しのミステリー作家
153:名無しのミステリー作家 あ
154:名無しのミステリー作家 あ
155:名無しのミステリー作家 ごめん なんつーか……ごめん
156:名無しのミステリー作家 そこ思い至らなかった …まじごめん
157:名無しのミステリー作家 ……そうだよな
158:黄 日さんと月さんは先輩ッスから、なんかバタバタ走り回ってるッスね 端から見るとおかしなところは…なさそう?
159:黒 そう見えますね …記憶が消えてるんでしょうか。そうであって欲しいです 緑間君は今の今までROMってたみたいですが、「特に書き込むこともないのだ よ」って携帯しまいました
160:名無しのミステリー作家 微妙…
161:名無しのミステリー作家 おいおまいら、余計なことは言うなよ お口(・×・)だぞ
162:名無しのミステリー作家 ミッフィー了解
163:名無しのミステリー作家 そんくらいの空気は読むってば またROMるかもしれないなら尚更だ
164:名無しのミステリー作家 でもどっちにしたってログ遡られたらアウトじゃね…?
165:騎士K それでも現実として記憶があるのと、ただ事実として知るのは大違いだぞ …黄瀬さん、黒子さん、他の皆さんの記憶は?
166:黒 >>騎士K ゲーム中と似たようなものです 覚えているところとそうでないところがごっちゃで ただ、少しだけ、第一夜で自分が殺される瞬間を思い出しましたけど あ、第二夜もほんの少し
167:名無しのミステリー作家 マジか…!
168:名無しのミステリー作家 殺される記憶があんのも辛いなおい
169:名無しのミステリー作家 …誰も悪くないだろ 悪いのは魔女であって、お前らの誰かじゃないだろ
170:名無しのミステリー作家 >>169 間違ってないがそう簡単に割り切れるものでもないぞ
171:黄 ないてたんスよ
172:名無しのミステリー作家 黄?
173:名無しのミステリー作家 ないてた?
174:黄 思い出したんス 俺は第一夜も第二夜も同じ人に刺されたけど
あのひとは ないてたんスよ アルルネシアに操られて、身体は動かなくて でも俺を刺したときあのひと
ごめんなさい、ごめんなさいって ないてた
175:名無しのミステリー作家 泣いて
176:名無しのミステリー作家 …辛いとか、そーゆーレベルじゃないだろ なんだよそれ
177:名無しのミステリー作家 全部 全部見てたってこと? アルルネシアに乗っ取られながら、全部
178:名無しのミステリー作家 ひどい そんなのってない
179:天M …みなさん覚えてない…んですよね?
180:黒子 …そうであると…今は信じるしかないです とりあえず念の為何人かは病院に搬送されるみたいで ボクも疲労困憊だったせいか運ばれちゃうみたいなんで落ちます
181:黄 同じく俺も ラストで無駄に魔力使ったせいッスねぇ… とりあえず今日はここでお開きにして、明日みんなの様子を窺ってみるッスよ あ、紫原っちみたいに遠くから来ちゃった人はとりあえず火っちの家に泊めて 貰うらしいッス
何があってもなくても、明日また報告に来るッスよ みんなそれまで保守をお願いするッス
182:名無しのミステリー作家 了解だぜ!
183:名無しのミステリー作家 黒様とキセリョの為ならばっ!
184:名無しのミステリー作家 保守は任せろ!
185:騎士K 明日…明日までに何か起こらなきゃいいんですけど…
***
笑って、馬鹿みたいに笑ってふざけて。いつもの“高尾和成”を演じるのは、 学校までで限界だった。外傷も特になしと判断されすぐに帰宅を許された高尾 だったが。帰り道にはもう、貼り付けていた仮面は崩れ落ちていた。
−−真ちゃん。
明日からどんな顔して会えばいい。どんな声をかければいい。 感情はいとも容易く、高尾和成という華奢な器を破壊して盛大に溢れ出した。 自室ベッドに倒れ込み、顔を枕にうずめる。目元が熱い。熱くてたまらない。
−−真ちゃん…真ちゃん真ちゃん真ちゃんっ!
高尾は伊月同様、宝華鳥の末裔だ。だから体内に、中に宝玉=卵(正確には 卵の殻に高い宝飾価値があるらしい)を抱える卵宮という臓器がある。卵宮は 普段は、心臓を動かす“核”のエネルギー補助を担う。卵宮の中の卵がその機 能の中心となる。 卵の殻は宝石として高い価値を持つだけあって固いが。もし卵宮の中で、卵 が割れでもしたら、破片が体の中に刺さりまくるのみならず心臓がエネルギー 不足に陥ってしまうのである。腹の宝玉を壊されたり取り出されたりした宝華 鳥は、じわじわと心不全に陥って死んでゆくことになる。適切な治療を施さな い限りは。 アルルネシアはそれがわかっていたのだろう。第二夜。アルルネシアに身体 を奪われた緑間は、高尾を抑えつけて真っ先に−−腹を、抉った。生きたまま、 内臓ごと腹の卵を奪われた高尾は、その後地獄のような苦痛の中で息絶える事 になる。 裂かれた腹と。肺に穴をあける胸の刺し傷。狭い鎧に押し込められ、真っ暗 な世界で、高尾は息がうまくできない苦しみと心臓と腹の激痛の中、ゆるゆる と死に呑み込まれていった。 苦しくて、痛くて。 でも本当に痛かったのは、別のこと。
「真ちゃ…ごめん、ごめんねぇっ…!」
嗚咽を漏らす。自分なんかの非ではない筈だ。相棒を、半ば拷問するような 形で殺させられた緑間。その絶望は、悲しみは、苦しみは。こんな程度のもの じゃない。 自分がちゃんと抵抗できていれば。いっそ返り討ちにして自分が緑間を殺し ていた方がまだマシだったのではないか。自分が逃げていれば、殺されたりし なければ。
『いやだ…たか…お……いや…』
緑間にあんな顔をさせる事はなかった。プライドの高い彼にあんな涙を流さ せる必要など無かった筈だ。 否、緑間だけじゃない。伊月だって。とてもとても優しい兄だって−−自分 は苦しませてしまった。 罪悪感で死にたくなる。緑間は本当に全てを覚えていないのか? 否。
「悪くないんだよ…真ちゃんは悪くないんだよおっ…!」
翻訳機と称されるほど彼の言葉が理解できる己を、絆を。 高尾は今だけは−−本気で、恨んでいた。
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結って、云って。