同時に、待っているだけで 救ってもらえるお姫様もいないんだ。
【キセキファン】 彼らが魔女に浚われた ・最終夜・4 【力を貸して】
・ ・ ・
740:E監督 短期決戦はあちらもお望みのようだな 赤司、暖炉を調べろ 誰か通った形跡はあるか?
741:ねぇあたし、トイレの名無しさん そうか 日主将達や月先輩を殺した奴が逃げたなら暖炉にその痕があるかも…!
742:赤 短期決戦望むところです 暖炉、誰かが使ったのは間違いなさそうですね 灰が不自然に荒れてます あと暖炉の入口のあたりに…なんか変な痕がついてますね 線? なんかが擦った痕…か?
743:ねぇあたし、トイレの名無しさん やっぱり暖炉は使われてたか…
744:ねぇあたし、トイレの名無しさん うーん・・・月先輩の縛られたっぽい痕と関係があるのかな?
745:ねぇあたし、トイレの名無しさん 食堂に、他に隠れてる人間はいないんだな?
746:青 >>745 いねぇな つか食堂は結構見通しがいいっつーの? 机の下も広いし意外と誰かが隠れるのには向いてない気がすんだよな
746:ねぇあたし、トイレの名無しさん そうなのか…
747:ねぇあたし、トイレの名無しさん ってことは日主将とJK監督を襲った犯人は食堂にまだいて それでドアを破って食堂に入ってきた月先輩と火を襲って二階に逃げたかんじ か?
748:ねぇあたし、トイレの名無しさん 待て747 それじゃあ火の遺体がどっかにないとおかしいだろ 火を連れて二階には上がれないんだぞ 抜け道は一人しか通れないんだから
749:ねぇあたし、トイレの名無しさん おおう…
750:黄 その火っちなんスけど どこにも見当たらないッスよ? 食堂はもちろんキッチンにも書斎にも書庫にもいない
751:ねぇあたし、トイレの名無しさん え
752:ねぇあたし、トイレの名無しさん じゃあ…まさかのまさかだけど 火は自分で二階に逃げた?
753:ねぇあたし、トイレの名無しさん 逃げたって…なんでだよ 日主将とJK監督の電話の時火にはアリバイがあるぞ 赤様自らが証人なんだからこのアリバイは鉄壁だろ
754:騎士K …月先輩殺しの実行犯と、日主将及びJK監督殺害の実行犯が同じ人間とは限 らないよな?
755:ねぇあたし、トイレの名無しさん あ
756:ねぇあたし、トイレの名無しさん あ
757:ねぇあたし、トイレの名無しさん あああああっ!
758:ねぇあたし、トイレの名無しさん すげぇ…騎士Kスルドイ
759:天M なんとなく俺にも真相が見えてきた気がする
760:ねぇあたし、トイレの名無しさん 俺も…
761:ねぇあたし、トイレの名無しさん 俺も、だ
762:赤 多分掲示板の何人かは僕と同じ結論にたどり着いてると思う とりあえず一階左廊下ゾーンは探索しつくした ここに生きて隠れてる人間はいない
仕上げに入る 玄関ホールに戻って本の赤字を確認する
762:ねぇあたし、トイレの名無しさん いよいよ大詰めか
763:ねぇあたし、トイレの名無しさん やっべドキドキしてきた
734:E監督 二階を調べに行かなくていいのか?
735:赤 残念ですが調べている時間はなさそうです それに僕の予想が正しければ 一階へ行っても二階へ行っても襲撃される可能性は極めて高い 魔女サイドからすれば、零時前に探偵役を含めた全員を皆殺しにしてもなんら 問題ないはずですから
736:ねぇあたし、トイレの名無しさん 赤様は誰が犯人だと思ってるんだ?
737:ねぇあたし、トイレの名無しさん 一人はわかったけど…複数犯なんだよな 他のやつ…アイツか?
738:ねぇあたし、トイレの名無しさん なんだよ737教えろよ!
739:ねぇあたし、トイレの名無しさん いや俺も正しいかわからないからさ…(´・ω・`)
740:赤 今玄関ホールに戻ってきた 本を確認する 第三夜になったからやはりと思ったが、本が三冊になってるな
741:ねぇあたし、トイレの名無しさん びば分身の術…
742:ねぇあたし、トイレの名無しさん 影分身んんんんっ!
743:ねぇあたし、トイレの名無しさん ナ●トなめんな
744:ねぇあたし、トイレの名無しさん しゃーんなろーっ!
745:ねぇあたし、トイレの名無しさん 注・ここはナル●スレではありません
746:ねぇあたし、トイレの名無しさん おっといけねてへぺろ☆
747:青 >>746 なんか殺意沸いた つ 【切腹用刀】
第三夜の赤字貼るのは黄に任せる 疲れたわマジで
748:黄 任されたッス! つか青峰っちほんとに疲れてるっぽいッスね…
赤字貼るッスよ!
【犯人は人間に化けた魔女である。】 【この洋館のいる人数は十一人以下である。】 【魔女は人間のトリックと力で犯行を行う。装飾された幻想の裏側に 真実はある。】 【魔女を見つけ出さない限り、誰一人現実に帰還することはできず、零時には 必ず全員が死亡する】
ここまでは全夜共通 次
【全ての夜、全ての事件はノックス十戒に背かない】 【探偵は赤司征十郎であり、赤司は一切の殺人を犯さず意図的に 手を貸すこともない】 【第三夜のみ内線電話が使用可能。内線があるのは玄関ホール、応接室、 一階各小部屋、食堂、キッチン、書斎、二階各小部屋、儀式部屋、 ダンスホールである】 【日向とリコは確かに食堂から電話をかけてきていた】 【緑間は日向とリコの電話以前に死亡しており、緑間は二人の殺害に 関わっていない】 【火神大我は九時十五分現在生存している】
以上ッスね
749:ねぇあたし、トイレの名無しさん 乙!
750:ねぇあたし、トイレの名無しさん おつおつ!
751:ねぇあたし、トイレの名無しさん 赤様、この赤字はどうだ? 赤様の推理と矛盾しないか?
752:赤司 問題ない 本当はあと一つ決定打が欲しかったんだけどね
現在時刻は確かに九時十五分だ なるほど、やはり火神は生きてたか しかしこの赤字をわざわざ出してきたのはちょっと気になるな
753:聖先輩@推理なう >>赤 それは俺も思った 月が殺されて同伴してた火が行方不明 さらに生存を赤で宣言 これじゃあどう見たって火が犯人説濃厚だろ ちょいと誘導されてる気がしないでもねぇな
754:ねぇあたし、トイレの名無しさん けどそれ以外に考えられるか?
755:ねぇあたし、トイレの名無しさん それに犯人は複数いるっぽいし 火だけわかっても…なぁ
756:黄 状況をまとめるッスよ
今玄関ホールにいて生きてるのは 赤司っち、俺、青峰っち、鷹っち、紫原っちの五人
遺体が見つかったのが 月先輩、日主将、JK監督の三人
依然行方不明が 緑間っち、黒子っち、火っちの三人ッスよ 時間は九時二十分になったッス
757:ねぇあたし、トイレの名無しさん まだ九時半にもなってない段階で…
758:ねぇあたし、トイレの名無しさん に、人数減りすぎじゃね…!?
759:ねぇあたし、トイレの名無しさん つか 生存宣言出たの火だけだよな 黒は生きてんのか…?
760:ねぇあたし、トイレの名無しさん 二階を探さないことにはどうにもな 生きてる人間が逃げ回るのは難しくないけど 遺体はそうほいほい動かせないだろうし
761:ねぇあたし、トイレの名無しさん 抜け道は一人しか通れないって制約がある以上、抜け道使って 遺体運べたとは考えられないしな…
762:ねぇあたし、トイレの名無しさん …赤、本当に二階探さなくて大丈夫か?
763:赤 >>762 探したいのはやまやまだけど、背に腹は代えられない 包囲網が完成する前に終わらせにいくよ
今からチェックをかける 対決が終わるまで多分スレにも来れないと思う みんな、後を頼むよ
764:ねぇあたし、トイレの名無しさん 任された!
765:ねぇあたし、トイレの名無しさん わかりましたです赤様ああああっ!
766:ねぇあたし、トイレの名無しさん 保守と、あと俺達も考えますゆえ!
767:ねぇあたし、トイレの名無しさん いえすいえす!
768:E監督 待った!待った赤司!まだ行くな!
769:ねぇあたし、トイレの名無しさん ほーしゅ!
770:ねぇあたし、トイレの名無しさん ほしゅー
て…ってE監督!?
771:ねぇあたし、トイレの名無しさん え、どうしたんすか
772:天M もう落ちてしまったんですか赤司さん!? だめです、まだチェックをかけちゃ…!
773:指揮者 とんでもない罠が見つかった! このままじゃ赤司さんの方が詰んでしまいます!
774:ねぇあたし、トイレの名無しさん え?
***
円堂は、天馬達サッカー部員とともに事件の再構築を行っていた。 本から読み取った屋敷の情報を元に、聖也が仮想空間を構築。今、円堂達は 再現された洋館の玄関ホールにいる。
−−赤司は恐らく、第一夜を元に推理を組み立てたはずだ。なら俺達は、第二 夜から考察を始めようと思ったんだけど…
円堂の周り。天馬も、霧野も神童も剣城も聖也も、みんな真っ青な顔で辺り を見回している。当然だ。再現された玄関ホールは、壁にも床にも赤い鎖がび っしりと張り巡らせられていたのだから。 そして床には、再現された高尾の遺体。彼の身体にも赤は絡みついている。 そう−−赤き真実の鎖、が。
「そんな…そんなバカなっ」
神童が彼らしくもなく声を荒げた。
「おかしい!あ、ありえない!これが本当なら…“高尾さんは一体誰に刺され たんですか”!?廊下にいたメンバーにも玄関ホールにいたメンバーにも犯行は 不可能じゃないですか!」
張り巡らせらされたものは、赤き真実で形作られた檻。玄関ホールは、全て のドアも階段も見えない壁でガチガチに固められていた。死体は此処にあると いうのに。密室などではないはずなのに。赤き真実が、この殺人者なき殺人を 不可能犯罪へ昇華させてしまっているのだ。 円堂は黙って、階段の前にある見えない壁に触れた。そこから読み取れたの は赤き真実は【高尾和成は二階で刺された】というもの。しかしそれは序文に 過ぎない。この赤には続きがあったのに、アルルネシアはそれをわざと記さな かったのだ。 極論で言えば高尾を殺せた人間は、赤司と相田リコを除く全員だと、そう思 われていた。赤司とリコ以外には可能だと思われた最大の理由は、与えられた 赤が【高尾和成は二階で刺された】という一文のみだったからだ。 しかし今。事件を再構築してハッキリした。この赤はあまりに完璧だ。魔女 は十一人の中にいるはずなのに、十一人の誰一人高尾を刺せた人間がいないと いう奇怪な状況を作り出してしまっている。さながら十二人目の魔女が実在す るかのように。
「赤司が危ない…っ!」
このままでは。赤司は間違いなくこの“見えない檻”に囚われてしまうこと になる。
NEXT
|
謳歌して断罪せよ。